かなり脱線してしまったように見えるが(ここまでの説明が必要だった)、ここで野暮は重々承知で、ちょっとだけ違和感を表明する。ドラマ『逃げ恥』の旦那・平匡さんは、少女漫画家目線、あるいは女性から見た「ファンタジーとしての童貞」なのではないか。
実はマンガ『モテキ』の主人公は、かなり近いところまで「童貞のリアル」を表現しているのに、ワタクシ的にはグッと入り込めないちょっとした違和感が拭えなかった。「どうしてかなあ」と考えていたところ、作者の久保ミツロウ、女性だったんですね。少女漫画家特有の細かい心理描写で物語を進めていくスタイルと「女性から見た童貞ファンタジー」という文脈で読んでいくと納得できる。
要は「本当に愛した女性としかマグワイをイタさないという頑なな信念を持った童貞」という独特のこじれ方が、女性が萌えるファンタジーであろうと。たぶん『モテキ』も女性ファンの方が多いんじゃないかなあ。
もちろんそうじゃないとコンテンツになりませんからね。現実をつきつけるジャーナリズムじゃないんだから。念のため付記しておきますが、男性目線から見ても、伊東美咲やガッキーは幻想であることは承知していますよ。そこはドラマですから、いずれもファンタジーだよ、という落としどころでよろしいかと思います。
なのにねえ、描いちゃう人がいるんだよなあ(↓オチです)。

▲ちょっと話題になった『ルポ 中年童貞』『漫画ルポ 中年童貞』
【おまけ】ガロ系の漫画家が「リンダ リンダ」を描くとこうなる
▲安部慎一短編集2『キツネにばかされた女』収録「迫真の美を求めて」より

